可聴範囲テスト
9/12 2009
人間の可聴範囲は20〜20,000Hzくらいと言われています。だからCDのサンプリング周波数を44,100Hzとして22,000Hzの音まで再生可能な仕様にしたそうです。
ところが、すべての人間がこの範囲の音を聞けるわけではありません。個人差もありますし、また年齢による差もあります。一般的に歳とともに聴覚が衰えると言われていて、個人差はあるものの、50代になると10,000Hzくらいが上限になり、それ以上の音が極端に聞き取りづらくなると言われています。年齢を重ねるごとに高い周波数の音が聞き取りづらくなります。
一方、若い人はとても高い周波数の音を聞き取ることができます。高校生の娘が学校で出回っているという携帯着音の存在を教えてくれました。早速調べてみたところ、15,000Hz前後の高い周波数の音が断続的に鳴る着音なので、40〜50代の先生にはその音は聞こえず、高校生だけが聞き取れるものでした。娘は実際に授業中に鳴らしてみたところ、予想どおり先生は無反応でしたが、同級生は「どこから音が鳴っている?」と、辺りをきょろきょろと見回していたそうです。良い子はまねをしないでくださいね。
また、可聴範囲はその人がどのような音の聴き方をしてきたかによって異なります。例えば長時間、大音量で音楽などを聴き続けてきた人は高音域が聞き取りにくくなる傾向があるなどと言われます。また病気などにより聞こえづらくなっていることもあります。
こけこっこも最近、ときどき左耳だけが低域が聞き取りにくくなってしまい、正常な右耳と音が食い違っているため、音の方向がわからなくなることがあります。
このようなこともあり、自分は一体どのくらいの周波数を聞き分けられるのだろうと思い、可聴範囲のテスト音を作ってみました。
作成した音は、なじみのある曲に徐々に周波数が高くなっていく正弦波(サイン波)を重ねたものです。どこまでの周波数が聞き取れるのかがすぐに分かるように、曲の歌詞と周波数の関係を表すグラフも作りました。なお、この正弦波は周波数の高低に関わらず一定の音量で曲に重ねてあります。
ちょっとわかりにくいので具体例で説明します。曲は童謡の「チューリップ」と「蝶々」が連続して入っています。例えば、この下の最初にアップしてある、L-112.mp3を聞くと、「さいたーさいたーちゅーりっぷのはながー」とおなじみの曲と共に、正弦波の音が0Hzから徐々に高くなる音が聞こえてきます。歌詞を見ながらこの音を聞き、低い音が聞こえ始めたときの歌詞をグラフで確認すれば、その低い音のおおよその周波数がわかります。「どのはなみてもーきれいだなーーー」の「き」のときに低い音が聞こえてきたら、グラフからその音は40Hzなんだな、と分かるというしくみです。
グラフは次からご覧ください。横軸が時間(歌詞が書いてある)で、縦軸がサイン波の周波数です。
低周波数用のグラフ (L.pdf 8KB)
高周波数用のグラフ (H.pdf 8KB)
このグラフの元になっているデータは次です。
歌詞と周波数の相関表 (data.pdf 16KB)
低周波数のサイン波を3種類、高周波数のサイン波を2種類作成しました。
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