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9/8 1999 アオマツムシ、勢力拡大!



去年の9月に、日光にも中国原産の帰化動物、アオマツムシがとうとうやってきた、というNewsをお伝えしました。
あれからちょうど1年たちましたが、アオマツムシはその勢力を広げてきたことに気がつきました。今日の夜、日光市内であの忌まわしい(かなり偏見がある)鳴き声を1年ぶりに耳にしてしまったのです。
いた場所は、国道119号の神橋の手前、市役所や消防署がある日光の中心街の庭木でした。去年は東武日光駅のまわりだけだったのですが、今年はその範囲が拡大してきたようです。

日本の初秋の風情のひとつに鳴く虫があります。日光ではスズムシやマツムシは生息していないようなので、カンタンやエンマコウロギやウマオイが季節を感じさせてくれるのですが、その在来の虫たちを蹴散らしてしまうような大きな鳴き声で樹木の茂みで自己主張しています。

競争相手がいないのか、アオマツムシの勢力拡大はとどまるところを知りません。
10年ほど前に、車で千葉に行ったとき、走行中の車のフロントガラスにアオマツムシがへばりつきました。ガラス面なのですぐにすべって落ちるだろうと思っていたら、それが30kmくらい走行しても、ガラス面にしがみついていて振り落ちなかったのです。
その時は、「ああ、こうやって生息範囲を拡大していくんだな」と感じただけでしたが、まさか日光にやってくるとは。冬の寒さが日光での勢力拡大を阻止していると思っていたのに。

インベーダーの侵入で日光の在来の虫たちが追い払われないことを祈ります。

参考までに、1年前に東武日光駅で録音した日光のアオマツムシの音色をご紹介します。都市部にお住まいの方には耳障りかもしれませんが。

アオマツムシ Calyptotrypus hibinonis
  (20 Sep 1998 / 日光市街 City Nikko)

  (64KB / 8kHz / stereo / 13sec.)
  (128KB /16kHz / stereo / 13sec.)


※アオマツムシの声を日光でお聞きになった方、ぜひご一報ください。