9/20 1998 アオマツムシがとうとう日光にも


近年、急速に勢力を広げている「都会派」の鳴く虫「アオマツムシ」が日光にもついに現れました。
アオマツムシは中国原産の帰化昆虫で、明治時代に日本に持ち込まれ、戦後、都会から勢力を伸ばしてきた虫です。道路沿いや鉄道沿いなどから徐々に分布が広がり、都会では今最も幅をきかせている秋の鳴く虫でしょう。

これまで日光では聞いたことがなかったので、冬の寒さで生息できないと思っていたら、やはり、帰化動物、帰化植物はなかなかしたたかです。天敵が少ないこともあり、東武日光駅周辺の樹木の中で、あの騒がしい「リーン、リーン」を精一杯鳴らしながら、しっかりと日光の風土に根を下ろしてしまったようです。

帰化動物への偏見かもしれませんが、日本土着のマツムシやスズムシの枯れたようなさびしい鳴き声とは対称的で、はっきり言って「うるさい」鳴き声です。鳴き声が派手なだけに、いるとすぐ分かる虫です。
もともと人為的に持ち込まれた虫ですから人間の自業自得ですが、日光の秋の夜の、カンタン(78KB)ウマオイ(169KB)の秋らしい鳴き声がなくならないことを祈るばかりです。

聞きたくない方もおいでになるでしょうが、日光初?のアオマツムシの鳴き声、いつものようにリアルオーディオで聞いてみてください。



アオマツムシ Calyptotrypus hibinonis
  (20 Sep 1998 / 日光市街 City Nikko)

  (64KB / 8kHz / stereo / 13sec.)
  (128KB /16kHz / stereo / 13sec.)