News Top Nikko Today TOP

10/16 2007  奥日光の実りの秋


ツタウルシ・まわりはまだ色付いていない  10日遅れの「news」になってしまいました。
 10月6日、奥日光の湯滝から竜頭滝まで歩きました。前回の台風の被害で一時、遊歩道が通行止めになっていましたが、湯川沿いの木道が崩落したり、コメツガの大木が倒れていたり、ところどころその爪痕が残っていたものの、全線通行可能でした。天気も良く歩くのにはちょうど良い季節です。多くのハイカーで賑わっていました。
ツリバナ・まだ葉が緑色
 30年くらい前は、奥日光の紅葉のピークは10月10日の体育の日(今は変わりましたね)前後でした。とくに紅葉の早い、竜頭滝や湯川沿いは紅葉した木々の葉がハラハラと落ち始める時期でもありました。ところが、ここ15年前くらいから、紅葉のピークは徐々に遅れ気味となり、最近では10月下旬頃にずれ込んできています。
 今年もまだまだ紅葉のピークには遠いけれど、川沿いのハウチワカエデやツリバナなんかが紅葉しているに違いないと確信して、湯滝を歩き始めて、驚きました。
 まだ、ほとんどの木々が紅葉していないのです。いつも真っ先に紅葉を始めるツタウルシだけはきれいな朱色に輝いていましたが、真っ赤に紅葉するはずのハウチワカエデはまだまだ緑色、ツリバナもまだ実がほとんどはじけていません。

ホザキシモツケ・草紅葉が始まった 戦場ヶ原・草紅葉もそろそろ?  でも、戦場ヶ原が見える辺りにくるとなんとなく原は秋色になりつつあり、ホザキシモツケの一部は色づきはじめ、草紅葉の様相を呈してきています。やっと秋色を感じてなんか一安心しました。
 湯川沿いのルートは泉門池あたりから戦場ヶ原と森との境を行ったり来たりするようになります。太陽がたくさん降り注ぐ戦場ヶ原と森との境にはさまざまな植物が育ちます。
 そんなところで、多くの木の実を見ることができました。

カンボク・ハッとする赤の実 ミヤマイボタ  最も目立った実は、カンボク(スイカズラ科)の真っ赤な実です。鮮やかな赤の実は瑞々しく、いかにもおいしそうです。また、初夏に白い花を咲かせるズミも今年は多くの木に実がついているのが見られました。レンジャクがこの実を食べにくることでしょう。
 そして、日当たりの良い湿地を好むのが、ちょっとマイナーな樹木、ミヤマイボタです。黒紫色の実は生け垣に良く使われていたネズミモチと同じ仲間です。もう一種類の赤い実は、メギです。日当たりの良い戦場ヶ原でひときわ赤い葉と朱色の実をを輝かせています。
ズミ
 これから日光は本格的な紅葉を迎えるはずです。ここのところ陽光がなかったことや気候の影響で紅葉が遅れそうですが、日光市内は11月中旬頃には色づくことでしょう。