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6/30 2002  小田代原の花と蝶



−花と蝶の写真はクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−

 梅雨の中休みのような天気になった昨日(29日)、日光市内を群れ飛ぶアキアカネが見られました。午後には空はアキアカネの群に一面覆われ、夏の到来を感じさせる日となりました。ほぼ例年なみです。
小田代原への森の道  そして同じ日の午前中、奥日光の小田代原に久しぶりに行く機会がありました。シカ食害防護柵に囲まれ、かなり植生が復帰してきた小田代原の花と蝶をご紹介します。

 29日、日光市内は曇り。でもなんとなく明るい空は「梅雨のない奥日光」を期待させます。まゆみちゃんとこけこっこは折り畳み自転車を車に積み奥日光へ。
 午前10時、赤沼駐車場着。市内の天気がうそのように予想どおりいい天気で、晴れ間がのぞき日が射しています。既に駐車場は満車状態。駐車場付近にはホザキシモツケがたくさん生育しており、そのまわりをフタスジチョウがゆっくりと飛び回っていま動物の糞に集まるヤマキマダラヒカゲ す。まだ発生の初期なのでどの個体も新鮮な白と濃茶色のコントラストが鮮やかです。大勢のハイカーは例の低公害バスで小田代原・千手が浜方面に向かうようです。

 ここから自転車に乗り換え、ゆっくりと小田代原に向かいます。緑にむせぶミズナラの森は明るくヤマキマダラヒカゲがたくさん飛び回っています。自転車が通り過ぎたあフタスジチョウ と、パッと10匹ほどのヤマキマダラヒカゲが飛び立ったところには動物の糞が。その糞にたくさんのヤマキマダラヒカゲが集まっていました。

アヤメ  久しぶりの小田代原は多くにハイカーでにぎわっていました。ノアザミホザキシモツケの花はこれからなので、一面の緑の原は初夏を感じさせる色に輝いています。まだ堅いつぼみのホザキシモツケの周りにはフタスジチョウがゆったりと飛びます。フタスジチョウに指を近づけてみたら、汗の匂いでもしたのでしょうか、ストローをのばしたまま指に乗ってきたので片手で写真を撮ることができました。

ノハナショウブ  歩道の周りにはアヤメハクサンフウロが咲き、とくにアヤメはこけこっこも20年ぶりくらいに見る群落を作っていて、原の中央でウマノアシガタの黄色とアヤメの青、そしてベースの緑色と美しいコントラストを見せてくれました。
ヤマオダマキ  アヤメにまざり、ノハナショウブも花を付け始めました。アヤメの青より、赤紫色に近い花で花弁の付け根の模様がアヤメとは違うので一目で区別がつきます。ヤマオダマキカラマツソウの花も咲き始めています。イブキトラノオの白い花も遠くで咲き始めているのが見えました。
 ノアザミはホザキシモツケと同様、まだ堅いつぼみです。これからヒョウモンチョウ類が飛ぶ季節になると美しい花を見せてくれることでしょう。

ヒメシジミ  さらに歩道を進むと、鮮やかな水色をしたヒメシジミが飛びました。止まったところを良く見るとまだ羽化したばかりのきれいな♂で羽の縁の白い細い毛(縁毛)が水色の輝きとともに美しさをひきたてています。
 歩道の動物の糞にはコチャバネセセリが十数匹集まっています。コチャバネセセリはアヤメやハクサンフウロの蜜も求めてやってきています。草原にはちょろちょろと飛ぶギンイチモンジセセリが。アヤメの花の蜜にはヒメキマダラセセリも集まっています。
ヒメキマダラセセリ  日光市内で大群落が見られたアキアカネも数匹見られました。市内のアキアカネはもうすぐこの涼しい小田代原一帯に移動し避暑を楽しむに違いありません。

ニッコウキスゲ(人為的に植えられた?)  ひとつ驚くべきことがありました。歩道から10mほど離れたところに大きく鮮やかな黄色の花が二つほど目立ちました。なんとニッコウキスゲです。奥日光でニッコウキスゲが咲いているのは赤沼茶屋の後ろの畑に人為的に植えられたものだけだったのですが、小田代原でニッコウキスゲとは。
 推測ではありますが、誰かが人為的に植えた可能性が高いのではないかと思います。もしそうであれば湖沼にブラックバスを放したり、外国産のクワガタムシを日本の自然環境に放つなどと同じことで、とても悲しいことです。小田代原の原植生を守るためにも早急な調査と措置が必要だと思います。

 ニッコウキスゲの存在はちょっとショックだったものの、初夏の草原性の蝶類や花を久しぶりに楽しめた一日となりました。