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8/26 2001  奥日光湯元スキー場の蝶たち



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アザミ類にヒョウモンチョウ類が群れる  今日、久しぶりに奥日光に行きました。
 この時期になるとさまざまな山地性のタテハチョウの姿を見かけることができるからです。行った場所は奥日光の湯元スキー場。広くはありませんが、標高が1500mほどのスキー場なので、雪質はさらさら。パウダースノーのスキー場として冬場はとてもにぎわいます。
 夏の間はスキー場は草原になっていて、明るい場所に咲く花を中心にさまざまな花が見られます。明るいところが好きな山地性のクジャクチョウやキベリタテハやヒョウモンチョウ類を観察するのにはうってつけの場所です。

さまざまな晩夏の花が咲く草原  今日は、まずまずの天気。奥日光でも蒸し暑い日となりました。
 予想どおり、スキー場の草地にはヨツバヒヨドリやアザミ類、帰化植物のオオハンゴンソウがたくさん咲いています。去る夏を惜しむかのように、花の蜜を求めて、たくさんの蝶たちが集まっていました。

 今回はそんな蝶たちをご紹介します。



 

アサギマダラ

スキー場の途中、ヨツバヒヨドリがたくさん咲いているところにアサギマダラが4頭、群れていました。
彼らはこれから南方に帰る支度をしているはずです。
 

アサギマダラ

シンプルでとても美しい蝶です。奥日光ではヨツバヒヨドリが咲いている場所で良くみかけます。
 

オオウラギンスジヒョウモン

ヒョウモンチョウの仲間で、日光市内でも良く見かけます。ヒョウモンチョウ類は6月頃成虫になり、夏の暑い間、夏眠して夏が終わりかけるこの時期再び姿を現します。カラフトタカネキマダラセセリに次いで長い名前です。
 

ギンボシヒョウモン

これもヒョウモンチョウの仲間で、日光では奥日光にのみ生息します。
裏面の銀色がとても鮮やかに輝き、「夏」を象徴しているという印象があります。
 

モンシロチョウ

蝶の代名詞ともいうべき、蝶です。全国的に分布し、もちろん日光市内でも見られます。
むしろ、奥日光では少数派の部類ですが、最近食草が増えたせいか、よく見かけます。どこでも見かけますがよく見ると清楚で美しい蝶です。
 

モンキチョウ

この蝶も、全国的に分布しています。
羽の外側にピンク色の細かい毛がかろうじて見えるかと思いますが、これは春と秋に出現する成虫にのみみられる特徴です。
 

キアゲハ

全国的に見られます。
幼虫はセリ科植物を食べますが、比較的地味なアゲハチョウの幼虫の中でキアゲハの幼虫だけはなかなか派手で、その印象は「美しい」派と「不気味」派に分かれます。

 キアゲハの幼虫(日光市内)
 

クジャクチョウ

日光では主に奥日光で見られます。この時期になると花によく集まります。学名の亜種名にgeishaの名があるのが、この蝶を見る人の印象を表しています。
 

キベリタテハ

日光では奥日光でのみ見られます。
全国的に減少している蝶で、本州では標高1,500mから上部で見かけます。光沢のあるアズキ色の地色に瑠璃色の紋が美しく、そのまわりのクリーム色も相まって、どこかエキゾチックな雰囲気を持つ蝶です。
なかなか敏感で、この写真も3mほどまでようやく近づきやっと撮影したものです。
 

ヒメアカタテハ

世界中に広く分布している蝶です。日光では市内から奥日光まで見かけますが、必ず見られる場所というのがなく、神出鬼没です。