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10/1 2000イタリア大使館別荘記念公園  Italian Embassy Villa Memorial Park


 日光もいよいよ秋の紅葉シーズンを迎えます。
 奥日光の中禅寺湖畔南岸に行ってきました。真っ先に紅葉が見られる中禅寺湖南の社山(しゃざん)も、紅葉の気配はありません。男体山も緑色の葉がほとんどです。でも、ヤマブドウナナカマドツリバナなどの実が色づき、近づきつつある秋の気配を感じます。

 そんな中、栃木県が整備を進めてきたイタリア大使館別荘記念公園が10月1日に開園しましたのでご紹介いたします。

 イタリア大使館別荘はアメリカの建築家、アントニー・レーモンドの設計により、昭和3年に建築されました。内・外装はスギの皮で装飾され、日本のスギと西洋建築が不思議に調和した素晴らしい建物です。
 建物は大使館別荘として長い間使われてきましたが、平成10年に栃木県がイタリア国から買収し、平成11年からの改修工事を経た後、今回オープンとなりました。

敷地配置図  この記念公園一帯は豊かな森に囲まれた、とても閑静なところに立地しています。大使館別荘本邸はもちろん、旧副邸は中禅寺湖畔のリゾートの原点を紹介した「国際避暑地歴史館」として公開されます。また、周辺は湖畔景観を楽しめるよう、湖畔に向いた木製のベンチやデッキなどが絶妙に配置されており、東照宮近くに最近オープンした田母沢御用邸記念公園とはひと味違った奥日光の美しさの粋を巧みに演出しています。
 建物の美しさを引き立たせる、周辺の森の美しさや、中禅寺湖の静かな波の音など、日光の中でも第一級の素晴らしい施設ということができます。

 このような素晴らしい施設を整備していただいた栃木県に感謝したいと思います。
本邸からの中禅寺湖



 このページでは、イタリア大使館別荘記念公園の建物やまわりの景色などを写真でご紹介いたします。
 サムネイル(小さな写真)をクリックすると別ウィンドーに大きな写真(1枚60〜70KB)が表示されます。


イタリア大使館別荘記念公園 tel: 0288-55-0388

開園期間   4月1日〜11月30日
開館時間   4・5・6月   午前9時〜午後4時
 7・8月    午前9時〜午後5時
 9・10・11月 午前9時〜午後4時
休館日   毎週月曜日
  祝日または県民の日(6/15)の場合は翌日
  ただし7月20日〜8月31日までは無休
利用料  無料(協力金として100円)
交通  中禅寺湖畔歌ヶ浜駐車場(無料・立木観音前)から徒歩15分



アクセス

 イタリア大使館別荘記念公園には、立木観音前の歌ヶ浜駐車場から歩いて入ります。1km徒歩15分ほどです。
 阿世潟への車道入口にはゲートが設けられ、一般車の乗り入れを制限しています。イギリス大使館を右下に見ながら森を抜け「砥沢」という川を渡り、すぐのところにあります。
歌ヶ浜駐車場 阿世潟への車道入口のゲート イギリス大使館別荘 イタリア大使館へのみち1 イタリア大使館へのみち2


周辺環境

 イタリア大使館別荘そのものが森の中にあり、公園内のベンチやウッドデッキは静かな湖水を眺めることができるように配置されています。
 大使館別荘建物だけではなく周辺の静かな環境も含めたとてもリッチな空間を感じさせます。
公園入口 湖水を眺めるためのベンチ 湖畔へのウッドデッキ 手前が避暑地歴史館、奥にイタリア大使館別荘 トイレ


避暑地歴史館(旧副邸)

 大使館別荘の副邸だったところを、国際避暑地歴史館として公開しています。外交官などで賑わった昭和初期の頃の奥日光リゾートの歴史を紹介しています。
 木製の窓枠のゆがみのあるガラスを通して大使館別荘が正面に見えます。
避暑地歴史館入口 避暑地歴史館外壁 窓ガラス越しの大使館別荘 木製の窓枠
スギ皮の美しいモザイクの内装 室内の暖炉 展示1 展示2


イタリア大使館別荘(本邸)

 昭和3年当時の状態に限りなく近く復原した本邸は、この公園の中心的な存在です。復原工事は解体から始まり、多くの材料はそのまま再構築され傷んだもののみ新調されています。
 外壁はスギ皮と木端で装飾され、そのコントラストはとても前衛的な印象でありながら、質素であり、不思議と周辺自然環境との調和を保っています。内装もスギ皮の張り方でデザインされ、自然の素材をふんだんに使った木造建築です。西洋建築と日本の自然が生み出した素材がとてもやわらかい調和を見せています。
 そして室内から窓越しに見える湖水は絵画のように美しく、他になんの装飾も必要ありません。とても居心地の良い空間です。

■外観

歴史館からの本邸 入口方向からの本邸 本邸 入口方向からの本邸(左下が入口) 湖畔側からの本邸
本邸入口(玄関) 本邸入口 モザイク1 モザイク2 モザイク3

■室内

1Fダイニング 1Fリビング 1Fリビング 1F(ソファから湖畔を眺める) 2F(壁には歴代大使の写真が) 2F(寝室)
1F天井 1F天井 1F廊下

■窓からの風景

1Fから 2Fから 2F寝室から