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9/3 2000 霧降高原の初秋



   9月2日、霧降高原キスゲ平から丸山を歩いてきました。
 天気予報によると東日本の太平洋側はフェーン現象で暑くなるということでした。予報のとおり、その日のニュースは「この夏一番の暑さだった」と伝え、40℃近くまで気温が上がったところもあったようです。霧降高原も例外ではなく、9月とは思えない暑い日になりました。それでも標高が高いので、30℃にはならなかったと思いますが、思ったより湿度が高く、蒸し暑い一日でした。
 この日のフェーン現象は、こけこっこの家の百葉箱のデータ(14KB)からも読みとることができます。気温は正午に31.4℃となりとても暑かったのですが、午後3時半になるとフェーン現象の影響と思われる湿度の急激な低下があり、午後4時半には最低湿度42.6%を記録しました。夕方は、気温が高いものの、湿度が低くとても快適な気候となりました。

 関東平野を臨むことができる霧降高原では、晩夏のオヤマリンドウの花もほぼ終わり、初秋の花々が咲いていました。リフトに乗りながら見える草原には、小さなススキ(名前不明)とともに白や黄色や薄紫色の花が秋の訪れを感じさせてくれます。

 あたりではメボソムシクイが鳴き、夏の名残を惜しむようにコエゾゼミの「ジーーー」という声が響きます。
 見られた花は、 ヤマハハコワレモコウシラネセンキュウアキノキリンソウオヤマボクチソバナツリガネニンジンタムラソウハナイカリ 、ツルニンジン、ノコンギク、ソバナ、マルバダケブキなどでした。
 また、晩夏から初秋にかけて標高の高いところで見られるキベリタテハがリフト乗り場の建物の壁に止まり、10年ぶりくらいでじっくりと見ることができました。

 霧降高原キスゲ平の最後のリフトを降りると、そこは別天地です。標高も1600mほどあり、初夏にはハクサンイチゲも見られる場所です。
 ここから丸山(1690m)へと道は続いていますが、シカによる食害防止のために囲っているネットの外側に出てしまうため、草花はほとんど見られません。シカの足跡や糞をあちこちで見かけます。でもオオカメノキの真っ赤な実が鮮やかに輝き、秋の訪れを感じさせてくれます。
 丸山山頂は大勢の人が休憩をしていました。山頂にはキアゲハが数匹、なわばりを誇示して飛んでいます。たくさん飛んでいるアキアカネがやってくると、追い払おうとスクランブル発進をします。

 暑い一日でしたが、霧降高原の秋の草花を十分に堪能することができました。