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7/6 2000 霧降のニッコウキスゲ



 7月2日、霧降高原のキスゲ平に行ってきました。
 キスゲ平は市内から車で約30分の距離にあり、標高1300m〜1600mほどの赤薙山の南斜面に位置する高原地帯です。斜面は関東平野が一望できる立地にあるので、天気の良い日は富士山をはじめ、関東平野の広がり、その開放感のある景観は日光でも独特の雰囲気を持ったところかと思います。その斜面にはリフトが設置されていて、冬はスキー、夏はニッコウキスゲを見るために稼働しています。
 キスゲ平は、古くからニッコウキスゲ(ゼンテイカ)の自生地として知られ、かつては市内からも真っ黄色に染まった斜面が遠望できるほどニッコウキスゲの大群落が高密度で生育していました。
 20年ほど前から、シカの食害が主原因と言われる開花量の激減が危惧されてきて、一時はほとんど花が見られない時期もありましたが、数年前にシカ食害防止ネットを張り巡らしてから花が戻ってきました。去年あたりから群落が復活し、今年も一時期の大群落ほどではありませんが、かなりの群落が見られました。
 前置きが長くなりましたが、7月2日の霧降キスゲ平の様子を写真でご紹介します。標高差があるので、上部の方は7月下旬頃までニッコウキスゲの花が見られるようです。
 写真をクリックするとサイズの大きな写真が別ウィンドーに表示されます。


キスゲ平近くの六方沢大橋から見える真下の森

霧降高原有料道路の途中にかかる六方沢大橋真下の森です。ふだん森を真上から見る機会がないので、とても新鮮な景色です。
コマドリ・ミソサザイ・ルリビタキなど数多くの鳥のさえずりも聞こえます。

第3リフトの途中のキスゲの群落

このようにリフトに乗りながら足下のニッコウキスゲ群落を見ることができます。


第3リフト途中

白い花はカラマツソウです。ニッコウキスゲとともにたくさん咲いています。

第3と第4(最終)リフトの間からの第4リフト西斜面

この斜面の最上部が第4リフトの終点で標高が1600m弱あります。標高が高いのでこの斜面の花期はちょっと遅れますが、拡大写真をみるとキスゲがポツポツと咲き始めています。

第4リフトを臨む

この日は朝晴れ、午後9時頃には曇りがちになってきて、正午には雷雨となりました。それでも3千人以上の方々がニッコウキスゲを見にきたそうです。多くの人々が散策しています。

第4リフト斜面

霧降高原の下の方が遠望できます。左上に見える山は「外山(とやま)」です。この斜面のニッコウキスゲもこれからです。

第4リフト終点

標高1600m弱の地点です。カラマツソウがとてもきれいでした。



見られた花々

ニッコウキスゲ(ユリ科) ゼンテイカともいいます。
カラマツソウ(キンポウゲ科)
ヤグルマソウ(ユキノシタ科)
シモツケ(バラ科) 日光市内では満開ですが、ここではまだ堅いつぼみです。
ヨツバヒヨドリ(キク科) やはりまだ堅いつぼみです。
ウラジャノメ(ジャノメチョウ科) 羽化したばかりのウラジャノメが飛び始めています。良く見るととても美しい蝶です(気持ち悪いという方も多いようですが)。
サラサドウダン(ツツジ科) 標高1600mくらいでちょうど満開でした。
ベニサラサドウダン(ツツジ科) サラサドウダンの変種です。赤いルビーのような小粒の花がとてもきれいでした。
ナナカマド(バラ科) 花には多くのカミキリムシ類やハチが集まっていました。