6/15夜 2000 とうさんの足

 ある日私は本町に帰る途中、道に迷った。気が付いたらお墓の方に(あっちじいちゃんのね)行っていた。実は私はタイムスリップしてしまった。

 前に進もうとしても、また最初からやり直し。歩いても歩いても、ぜんぜん前に進まないから、しょうがなく後ずさりし始めた。
 でもあとずさりしてもぜんぜんその場から動かなかった。どうしたんだろう、と思って見たら、私は足にローラースケートを履いていた。
 私はローラースケートの使い方を知らないので、ローラースケートを履いたまま匍匐前進で進んだ。街の中をほふく前進で進んでいると、みんながこっちを見ている。はずかしいから手を早く動かしたら千姫物語の看板にぶつかってしまった。

 いてっ、っと思って目を開けたら私は目が覚めていた。朝の4時だった。ぶつけたのはベッドの前の縁だった。
 そしてどうもクサイと思ったら、とうさんの足だった。


※以上「かっちゃんの夢」聞き取りにより代筆。
※「本町」はかっちゃんのおじいちゃん、おばあちゃんが住んでいるところ
※「あっちじいちゃん」はかっちゃんの曾おじいちゃん。故人だが、とてもかわいがってくれた。
※「ローラースケート」はかっちゃんのあこがれ
※「千姫物語」は日光の旅館の名
※かっちゃんは、その日とうさんの足の近くに顔を置いて寝ていたらしい。