これが正しい!ツブの調理法
(7/23 2001)



 ツブはおいしい。でも、その美味しさは、正しいツブの調理法を身につけた者だけが享受できるのだ。
 このサイトでは、その美味しさを最大限に生かすための、プロの調理法を紹介しようと思う。
 調理は、知床在住のプロの海鮮料理人、「シェフ・ド・マイスターあけみ」が担当する。

いつものように写真をクリックすると、拡大写真が別ウィンドーに表示される。



1.殻を割る

ここで紹介するツブの殻は比較的軟らかい。新鮮なツブはおいしい本体のほか、内臓もまたおいしい。
殻を割るときには、けっして鉄のハンマーを使ってはいけない。ツブの殻が飛び散らないよう、内臓がつぶれないよう、ビニールの袋などに入れ、ビール瓶などでやさしくたたく。


2.殻をきれいにとった状態



3.殻の破片をとり、身と内臓を分離

割れた殻を手で丁寧に取り除く。けっこう細かい破片が出るので、注意して。
そして、身(右・刺身でおいしい部分)と内臓(左・焼いておいしい部分)とに分離する。内臓は新鮮なツブしか食べられない。

4.刺身でおいしい身の部分



5.焼いておいしい内臓の部分



6.身のぬめりを塩でとる

刺身にしておいしい、身の部分は「ぬめり」がすごい。手にぬるぬるがまとわりつく。
その「ぬるぬる」は塩で、ギュッギュッと揉むことによって、すっかりとれる。この行程はおいしい刺身を食べるためにとても重要。
塩の量は多めが良い。ぬるぬるが取れたら塩を水で洗い流す。

7.貝殻のフタをとる

どの巻き貝にもついている「フタ」をとる。

8.身を縦に半分に切る

いよいよ、刺身でおいしい「身」を切る。でもすべて切断してはいけない。途中まで切る。
縦に切るのはこの後の行程をこなすため。

9.身の「あぶら」をとる vol.1

ここも重要。
赤で囲った部分は、切断した身についている、食べられない「あぶら」がついている。半分に切断したので両側にあるが、手で簡単にとることができる。

10.身の「あぶら」をとる vol.2

これは先ほどとは別の個体。切り方によってはこのような位置に「あぶら」がついている。

11.身の「あぶら」をとる vol.3

また別の個体。ていねいに「あぶら」をとる。

12.調理完成

長い行程を経て、いよいよ調理は完成。
でも、まだ完璧ではない。最後のテクは、刺身でおいしい身の切り方
最初に赤いラインを切り、そのあと青いラインを切る。
赤いラインの左上部分は適当にブツ切りで刺身に。

これでいよいよ本当に完成。あとは切った身をきれいに盛りつけるだけ。


文責:こけこっこ  監修:シェフ・ド・マイスターあけみ