戦場ヶ原と奥日光






日光にひろがる自然は長い時間をかけて創られてきました。
Nikko Todayのテーマとしている「日光市街地の自然」も四季の変化に富み、春の新緑から秋の紅葉、さらに冬の寒さなど、さまざまな表情を見せてくれます。でも、人間の活動は自然環境に大きな変化を与えることがしばしばあり、そのような意味からは日光市街地の自然は人間と共にあるものと考えられます。
しかし、人間の手が加わっていない原生の自然の持つ独特の美しさは、自然の大きな力が時間をかけて創造してきたもので、例えば、森の中の木の生え方、木の枝の形、花の色、昆虫の鳴き声、水の流れ方などなど、すべての事象が絶妙な調和の中にあります。

日光の中でもイロハ坂上の一帯の奥日光は、自然が原生に近い状態で残されているところが多い日本でも数少ない地域だと思います。
その奥日光のちょうど真ん中に位置する戦場ヶ原は、今、湿原の乾燥化や帰化植物の繁殖、シカによる食害など、人間の活動が主原因と思われる危機にさらされています。でも自然の力はその危機を乗り越えようとその治癒力を最大限に発揮しているに違いありません。また、人間もその危機の原因となることを取り除こうとさまざまな試みを始めました。
戦場ヶ原も周辺の自然環境と共に在るものです。まわりの森や川やすべてのものと複雑な相関関係を保ち、やはり調和しているのです。

ここでは、戦場ヶ原を中心とした奥日光の自然の現状をできるだけ客観的にとらえ、ご紹介したいと思います。


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