日光市の合併問題に関して

Nikko Today  TOP

 これまでNikko Todayはできるだけ中立な立場で、こけこっこが感じるがままの日光の自然を皆さんにご紹介するため、政治色などを一切排除した運営に心がけてきました。
 しかし、今回の市町村合併の是非による日光の将来への影響はあまりにも大きすぎます。その結果によってはすべてが変わり、覆されることさえ考えられ、こけこっこが日光に居住していることさえ危ぶまれると、自ら予想しています。
 このようなことから、今回の合併問題についてはまず住民投票に行ってもらいたいこと、そしてこけこっこが合併問題に対してどのように感じているか、を市が広報やチラシなどで発表した合併問題についての資料などをもとに、この場で発表させていただきます。

2003/11/30
Nikko Today 管理人 こけこっこ

結論:

日光市は二市二町一村(日光市+今市市+藤原町+足尾町+栗山村)の枠組みで合併すべきである



理由:

■国の動き
○国は700兆円にものぼる財政赤字をけっこう真剣になって削減しようとしている。
○その一環として国が全国のほとんどの市町村に配っている「地方交付税」という国からの補助金を大幅に削減し始めた。
○自治体を運営していくための収入の柱は住民税、地方交付税、借金などがある。小さな自治体は住民税だけでは自治体としての運営が成り立たないため、国はどんなに小さな自治体でもある一定水準のサービスができるようにとその不足分を「地方交付税」という形で補ってくれた。
○しかし、国も自らの台所がたいへんな状況になっているので、その地方交付税を大幅削減することにより、自らの赤字を削減しようとし始めた。
○国はその「地方交付税」そのものを、大幅減額を既に始めている。
○その一方、合併する市町村にはある一定の期間、今までどおり「地方交付税」を保証するものとしている。


■日光市はこれからどうなるのか
○日光市は15年度収入の23%にあたる額を国からの「地方交付税」でまかなっている。市税収入は31%である。
○国から日光市への地方交付税も14年度22.2億円だったものが15年度は19.7億円と11%も削減されている。
○日光市が、もし合併しなかった場合、これまでの流れが踏襲され、「地方交付税」は年間数億円単位でさらに減らされる。ただでさえ、日光市の台所事情は火の車。このままでは「財政再建団体」という自主的にはなんの事業もできない団体になること必至。

資料→平成15年度日光市一般会計予算概要

■日光市・日光市民はどうしたら良いか
○このような国の方針を変えることはもはやできない。市町村はそれを受け入れる他方法はない。
○日光市も市町村合併の流れを受け入れ、地方交付税の減額をとりあえずくい止める他、現時点での方法はないと思う。あまりにも巨額な市の収入の減は小手先の方法で乗り切れることではない。
○市はここまで財政を悪化させてしまった大きな責任がある。このような財政赤字を招くことは予想されたはずなのに、それを放置していた責任は重い。当然のことながら市全体の支出の削減など、市役所も死ぬ気で改革に取り組まなければならないはずだ。
○同時に、我々市民も行政にすべてお任せ、という姿勢を改め、例えば自宅前の側溝が詰まったときは自分がスコップで泥や落ち葉を取ればいいのであって、何も市役所にクレームの電話を入れる必要性はないと思う。自分自身で解決できる身近なことは自らやるべきだと思う。
○市は財政悪化を放置した大きな責任があるが、合併問題について市民の関心がなさ過ぎる。こと合併問題についてはこれでもか、これでもか、というくらいたくさんの情報提供があった。これをもって「情報が少ない」というのは我々市民の勉強不足・努力不足ではないか。
○合併問題は知らなかったではすまされないことなのだから、これまで公表された資料はすべて理解するくらいの努力が必要だと思う。不明な部分は市に問い合わせれば良い。

■合併の方法は
○現在、合併の話が出ているのが、
(1)日光市+足尾町
(2)日光市+今市市+藤原町+足尾町+栗山村
の二つのパターン。
前者は財政基盤が弱小な自治体どおしの合併。合併しても2万数千人にしかならない。とりあえず持ちこたえてもいずれ同じ問題に直面するはずだ。一方後者は「日光地区」といわれている二市二町一村の合併。実現すると10万人程度の新市が発足する。
既に我々の生活は今市との強いつながりがある。ジャスコに行ったことのない人は少ないと思う。ジャスコは今市市にあるのだ。それは日光市民だけではなく、藤原町や足尾町、栗山村の人たちもそうだと思う。つまり経済圏は今市を中心に栄え、その利用者はこの二市二町一村の住民たち、という現実がある。
○市町村の経済的な基盤は基本的には人口数で決まる。国も人口の少ない市町村には見切りをつける方針を打ち出している。ある程度人口数がいないと今後独立した自治体として独自の事業を行なうことができなくなる。

■日光が今市に吸収される・・・・・
○そしてもう一つの選択肢は「合併しない=単独の道」という一部の日光市民の声がある。彼らの言い分は合併してしまうと「日光が今市に吸収されて日光が消えてしまう」と言う。しかし、その本質は「日光が今市なんかと一緒になれるか!」「日光には黙っていても客が来る特別の町なんだ」という、恐ろしく無知で傲慢な態度が見え隠れする。
○一部の日光市民は、高度経済成長時期に栄華を極めた「日光の過去の栄光」にすがっているだけではないのか。現実を見ていないとしか思えない。
○日光が観光地としてどのようにランキングされているのか、また訪れてみたい観光地として誇れるか、など、客観的に日光を見なくてはいけないのではないか。
○日光は「特別の町」でもなんでもない。過去の栄光にすがるだけの、ただの「いなか町」。もっと謙虚に自らが住んでいる町を評価しなくちゃ。
○明治の合併で「所野村」「花石村」「久次良村」など現在の日光の中心街周辺の村が統合され、昭和28年まで続いた「日光町」ができた。今、所野や花石は日光ではない、といっている人がいるのだろうか。
○合併による市町村の線引きなんか、所詮、行政が便宜的に引いた目に見えない線だ。それによって「日光」という概念が消えることはあり得ないハズだ。
○ほんとうに誇れる町があれば、たとえ合併して市町村名から「日光」が消えたとしても、心の「日光」は住民に残り、観光客も「日光は・・」と心に刻んでくれるはず。

■二市二町一村の合併を!
○国の動き、日光市の実情、これからの可能性などを総合的に考えると、選択肢はただ一つ、日光市+今市市+藤原町+足尾町+栗山村の二市二町一村の合併が現時点では最良の選択肢だと思う。
○その上で、日光が日光たる所以をしっかりと残していこう。みんな日光が好きなんだから。そして観光客の方々が「日光はいいところだ。また来るよ」と言ってもらえるように、我々市民みんなが前向きに努力しよう。
○Nikko Todayは引き続き「日光の自然」を紹介することによって日光の良さを伝えていきます。

■まず、12月7日の住民投票に行こう!
○人さまざまな意見があると思う。でも住民投票は合併という日光市の将来を決定づける上での大きなターニングポイント。
○さまざまな価値観があっても、投票しないと何にもならない。このチャンスを無駄にしないよう、投票には必ず行こう!